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腰痛の原因

まるで倍々ゲームのように痛みが増える?感作の理解と腰痛の改善

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感作(かんさ)ということについて知っているという人はどのくらいいるでしょうか。アレルギーを持っている人ではひょっとしてドクターから聞いたことがあるかもしれません。痛みの分野で使われることで目にしたり耳にする機会が増えてきていますが、それでもまだまだ知られていないというのが現状でしょう。

 

痛みのしくみは完全には明らかになっていないことや、難解なことから簡単な説明のみがなされるケースも多いです。しかし、医療従事者でなくとも知っていると痛みについての理解が増し、症状の改善につながります。今回は感作ということについて、その概要や種類、身近な例や治療を紹介していきます。

感作とは

まずはじめは、感作についてその概要をみてきましょう。感作とは、どのようなものなのでしょうか。

神経が過敏な状態になってしまう

冒頭で痛みのしくみなど感作は難解であると述べましたが、簡単に言うと神経が過敏な状態になってしまっているということです。今まではなんともなかったような刺激でも、神経が過敏になってしまっている状態だと大きな刺激として受け取ってしまうということですね。

 

精神的にゆとりのないときでは、些細なことでイライラしたり大声で怒ったりしてしまうという経験が多くの人にあるのではないでしょうか。神経が過敏になってしまっているという状況としては同じことですね。鈍感でも困りますが、敏感すぎても困るということです。

慢性痛では感作が起こりやすい

神経が過敏になってしまう原因の1つとして、慢性痛が挙げられています。乱暴なイメージですが、繰り返しの痛みの情報によって神経が過敏になるというイメージでも良いでしょう。筋トレやスポーツ活動などと同じように、繰り返し反復することで情報の伝達がスムーズになり、筋力が向上したりパフォーマンスが高くなるという面が考えられるということです。

整体師
繰り返しの痛みにより、神経がより小さな刺激などにも反応するようになって痛みに過敏な状態になっていくということですね。

急性期の適切な対処が重要

交感神経などが絡むと痛みの悪循環にも陥りやすくなりますが、感作が起こってしまうことでより深みにはまっていくということです。今までよりも痛みを感じるラインが下がってしまっているということで、より痛みに対する反応が増すということですね。

 

慢性的な痛みになってしまったり、感作が起こってそれば強くなるような状態になっていくとより治すのが難しくなっていくということです。痛みに関しては、初期に適切な対処をして、痛みの悪循環に陥らないようにしていくことが重要とされています。

痛みの悪循環について、下記を参考にしてみてください。

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感作の種類

感作についておおまかなイメージをつかんだところで、次は感作の種類についてみていきましょう。感作には末梢感作と中枢感作があります。

末梢感作

末梢感作とは、先にも述べたように痛みに対して神経が過敏になってしまうこととイメージすれば良いでしょう。痛みを感知する受容器が少しの刺激にも反応しやすくなってしまい、痛み情報として伝達されやすくなるということです。

 

炎症が起こっている時には痛みを感じさせる物質が放出されますが、それらが長く影響を与えることで痛みを感知する受容器が敏感になるとされています。痛みに悪循環に陥っていると痛み物質が留まることになるので、末梢感作が起こりやすくなるということです。

中枢感作

中枢感作とは、末梢からの痛みの伝達が増えたり強くなることでそのパイプラインが強化されてしまい、痛みをより強く感じるようになるということです。末梢から痛みの情報が伝達されますが、脳で認識するころにはその情報が量的にも質的にもより強化されているというイメージで良いでしょう。

整体師
末梢神経から脳に向かう間で何度か伝達が行われますが、電車を乗り換えるたびに痛み情報という乗客が増えて重たくなっていくと想像してもらうとわかりやすいと思います。倍々ゲームのように増えていき、脳に情報が届くころにはかなりのものになっているということですね。

感作は誰でも起こっている?

では次は、感作の身近な例についてみていきましょう。冒頭でも述べたように完全には明らかになっていませんが、感作の影響が指摘されているものは意外と多いということです。

肩こり・腰痛

肩こりや腰痛は、軽いものでも感作が関係していると近年言われています。肩周りの筋肉の緊張と肩こりの自覚については、あまり関連がないことはみなさん経験的にご存知でしょう。触るとガチガチの人であっても、肩こりを感じたことがないという人は多いと思います。

 

また、腰痛に関連する疾患名はたくさんありますが、ヘルニアや狭窄症などの多くの腰の疾患と実際の腰痛の自覚にも明らかな関連はないことが指摘されています。つまり、刺激に敏感になっているかどうか、感作が起こっている状態にあると肩こりや腰痛を感じると言われているのです。

むちうち

事故や転倒などでむちうちになってしまったという人は経験があるかと思いますが、その後少しの刺激にも敏感になったというケースは多くあります。首のこりや肩のこり、頭痛などを感じやすくなるということです。むちうち損傷を引き金として、今までは何でもなかったような刺激であっても、感作によって症状を感じやすくなるということですね。

整体師
臨床的には、2週間までは症状が変化しやすいこと、そして初期から症状が重い場合は長引きやすいことが言われています。

成長痛

子どものときに経験する成長痛も感作の影響が指摘されています。実際に骨など組織には何の問題もなくても痛みを訴えることが、感作と関連しているのではないかとされているのです。

 

成長痛にも個人差があり、かなり強く痛みを感じる子どももいればそれほどの子どももいますね。もともとの痛みに対する感受性の違いもありますが、感作を起こしやすいか起こしにくいかという違いも指摘されているのです。

ドクターにもわからない感作

では最後は、感作についてその治療をみていきましょう。基本となるのは悪循環をどこで止めるかということです。

ブロック注射で初めてわかる

実際に起こっている痛みに対して、それが感作によるもので増幅されているのか、純粋に組織の痛みとして強く出ているのかを直接的に確かめる方法は今のところないとされています。患部に直接ブロックをしたり、背骨の部分にブロックをすることで初めて原因が患部にあるのか神経にあるのかがわかるということです。

 

ただし、上述したように慢性的な痛みであれば感作を考える必要があるとされています。ブロック注射に関してはドクターの技術などの問題もありますが、痛みについて知っておくことで、余計な不安によってさらに悪化するなどが防げ、かつ主体的に治療が進めていけるということですね。

傾向をつかむことが重要

先に述べた成長痛が起こりやすいなど、感作が起こりやすい傾向の人も中にはいるようです。直接的に確かめる方法はなくとも、悪循環を断ってサイクルを変えるという方法はとることができます。すべての痛みの治療の基本とも言えることですね。

整体師
初期に適切な対処をすることが一番ですが、後からでも悪循環を断って改善していくことは可能です。痛みについて適切に理解し、薬物療法や運動療法などを組み合わせて悪循環から抜け出すように図っていきましょう。

 

疼痛と運動療法の関係については下記を参考にしてみてください。

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まとめ

今回は感作ということについて、その概要や種類、身近な例や治療を紹介してきましたがいかがでしたか?痛みの悪循環を断って、腰痛など身体の不調を起こしにくい身体にしてきましょう。1つの方法やすぐに良くなる方法を求めがちですが、生活習慣の改善やいくつかの治療法を組み合わせた集学的アプローチなど、継続して行っていくことが改善への近道と言えます。

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