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腰痛コラム

腰痛の検査・診断項目まとめ。原因の特定には問診が重要

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腰痛は85%が原因不明だと言われていますが、腰痛患者のうち15%は何らかの疾患が隠れているということも考えられるのです。腰痛の原因や症状がどのようなものかを診断するためには、さまざまな検査が必要です。腰痛の検査や診断の手順を知りましょう。

整体師
あらかじめ腰痛の診断がどのような手順に沿って行われるのかを知っておくと、医師に必要な情報を伝えやすくなり、より正確な診断を受けることができます。

腰痛の診断はどのような手順で行うか

整形外科を受診した際、腰痛の診断はどのような手順で行われるのでしょうか。

「腰痛診療ガイドライン」にもとづいて行われる

腰痛の診察・診断は厚生労働省が策定した「腰痛診療ガイドライン」に基づいて行われます。

  1. 注意深い問診を行う。合わせて身体検査も行うことで危険信号(red flags)の有無を確認。
  2. 危険信号がない場合は神経症状の有無を確認。
  3. 神経症状がない場合は4週間から6週間の保存療法を行う。
  4. 神経症状がある場合には画像検査等を行う。
  5. 危険信号があった場合は画像検査・血液検査等を行い、原疾患の特定を試みる。
  6. 原疾患の特定ができなかった場合には危険信号の再評価や心因性の要素を考慮する。

危険信号「red flags」とは

腰痛診療ガイドラインで設定されている危険信号「red flags」とは、腫瘍や骨折、炎症と言った脊椎疾患に合併して現れるとされる症状のことを指します。以下のような症状がある場合には原因となる疾患を特定し、それに応じた治療を行っていくことになります。

  • 発症年齢が20歳または55歳
  • 時間や活動性に関係なく起こる腰痛
  • 胸部に痛みがある
  • 特定の疾患の既往歴(癌、HIV感染、ステロイド治療)
  • 栄養不良や体重の減少
  • 神経症状(広範囲に渡るもの)
  • 構築性脊柱変形
  • 発熱

腰痛の原因とは

腰痛には原因の分からない「非特異的腰痛」と原因が特定できる「特異的腰痛」があります。

原因が特定できない場合

原因が特定できない非特異的腰痛は一般に「腰痛症」と呼ばれ、以下の様なことが原因である可能性があります。

  • 姿勢の悪さ
  • 長時間に渡って同じ姿勢でいる
  • 血行不良
  • 筋肉疲労
  • 筋力の低下
  • 全身の筋肉のバランスの悪さ
  • 加齢による軟骨の摩耗

骨や筋肉が原因と考えられる場合

  • ギックリ腰(腰部捻挫)
  • 腰椎分離症
  • 腰椎変形すべり症
  • 椎間板ヘルニア
  • 変形性脊椎症
  • 腰椎圧迫骨折

神経が原因と考えられる場合

  • 坐骨神経痛
  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱菅狭窄症
  • 変形性脊椎症
  • 馬尾神経腫瘍
  • 仙腸関節炎

内臓の疾患が原因と考えられる場合

  • 十二指腸潰瘍
  • 腎盂腎炎
  • 肝炎
  • 膵炎
  • 膵臓がん
  • 子宮がん
  • 子宮内膜症
  • 尿路結石・腎臓結石
  • 脊髄腫瘍・脊椎腫瘍

心因性の原因と考えられる場合

ストレスが腰痛の原因となる場合も考えられます。3ヶ月以上腰痛に悩まされた人のうち、8割近くに抑うつの症状が見られると言われています。

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基本の腰痛検査

腰痛の症状で整形外科を受診した際には「問診」「触診・視診」「神経症状」の3点の検査から行います。

問診

腰痛の検査の基本は問診です。以下のような点について聞かれます。その際、患者側も症状についてあらかじめまとめておくとよいでしょう。メモのようなものでまとめておくと、問診の際に時間が短縮され、より効率よく医師に伝えることが出来ます。

  • いつから痛むのか
  • 痛みの質は(鈍痛、激痛、重いなど)
  • どのようなときに痛むか(姿勢、重いものを持ち上げるときなど)
  • 下半身にしびれがあるか
  • 腹痛の有無
  • 発熱や吐き気の有無
  • 排尿障害・排便障害の有無
  • 腰痛の既往歴
  • 持病の有無
  • 仕事などの生活習慣(長時間同じ姿勢でいる、重いものを持ち上げるなど)
  • ストレスの有無

腰痛でもっとも重要なのは問診

腰痛の診察の際、最も重要なプロセスは問診だと言われています。特にしびれや排尿困難、吐き気などと言った症状があるかどうかという点は特異的腰痛の場合の原因を特定するために必要な項目です。腰痛はさまざまな原因が絡み合っているため、問診による情報の把握が重要なのです。

触診・視診など

熱を持っているか、腫れやしこり、あざなどはあるか、筋肉の状態はどうかと言ったことは触診をすることで見つかる場合があります。また、背骨の変形や姿勢などの患部の状態を見る視診も重要です。

問診と触診でかなりのことがわかる

腰痛は問診と触診でかなり多くの情報を得ることができます。そのため、この2点に時間をかけて慎重に診察する医師が多いでしょう。腰痛の85%はレントゲン等で原因を特定できないと言われているため、問診と触診が重要になるのです。また、このあとの検査へ進むかどうかという判断もこの2点をもとに行われます。

神経学に基づいた検査

下半身にしびれがある場合に、神経学に基づいた検査が行われます。この検査によって椎間板ヘルニアや脊柱菅狭窄症と言った症状を特定することができます。

ラセーグテスト

椎間板ヘルニアの診断で行わることが多いのがラセーグテストです。または「SLRテスト」「坐骨神経伸展テスト」とも呼ばれます。仰向けに寝た状態からひざを真っ直ぐに伸ばしたまま足を上げるというテストです。このテストでお尻にしびれを感じた場合にはヘルニアの可能性が考慮されます

反射検査

ゴムのハンマーでひざやアキレス腱を叩く検査です。この際起こる反射によって、ヘルニアや脊柱菅狭窄症の可能性を探ることができます。

整体師
ここまでがガイドラインの最初の流れです。ただし危険信号がある場合にはさらに詳しい検査を行うことがあります。ドクターによってはレントゲンを最初に撮る場合もありますが、必要なことはしっかりと伝えるようにしましょう。

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詳細な検査

骨折や内臓系の疾患、腫瘍などが疑われる場合にはさらに詳細な検査を行う場合があります。

画像による検査

レントゲンやMRIなどの機器を使用して、画像による検査を行います。画像による検査には、以下のようなものがあります。

  • レントゲン撮影
  • MRI検査
  • CTスキャン
  • 造影検査
  • アイソトープ検査(骨シンチグラフィー)
  • エコー検査(超音波検査)
  • 内視鏡検査(子宮の場合は子宮鏡検査)

血液検査・尿検査

腰痛の際に血液検査が行われることもあります。細菌感染、自己免疫疾患、肝臓、胆道、膵臓、腎臓などの異常(胆石、肝臓がん、肝炎、膵臓がん、膵炎、腎不全、腎盂腎炎)などを発見するのに役立ちます。

その他の検査

その他にも細胞を摂取して腫瘍の悪性度を調べる「生体組織診断」や顕微鏡で細胞を確認する「細胞診」、さらに細かく病変を検査する「コルポスコープ診」「組織診」などを行う場合もあります。

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腰痛を発症した場合の対処は

腰痛を発症した場合はどのように対処すればよいでしょうか。病院へ行くかどうかの判断も含めて考えてきましょう。

素人判断は危険

腰痛の85%は非特異的腰痛であり、多くの場合自宅での保存療法になります。つまり「様子を見ましょう」という診断です。ですが、腰痛には内臓系疾患、腫瘍、骨折などさまざまな可能性が隠れています。そのため、素人判断で「病院に行かなくても良いだろう」と考えることは危険です。腰を痛めたらまずは整形外科を受診しましょう。

「病院に行くのは意味が無い」とは考えないようにする

腰痛で病院に行ったことがある人が「様子を見ましょう」と言われて保存療法になったという経験から、「病院に行っても別に良くならない」と考え、「意味がない」と思ってしまうこともあるようです。ですが前述の通り、腰痛には重篤な症状が隠れていることがあります。また、病院で処方される湿布薬や塗り薬などの外用薬、消炎鎮痛剤などの内服薬はドラッグストアなどで市販されているものよりも効果があり、保険適用なので安価で購入できます電気治療や温熱療法なども行うことができますし、何より専門家である医師のアドバイスを受けられるという点でも非常に意味があります。

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腰痛の検査の際は自分の症状や発症した状況などをしっかり医師に伝えよう

腰痛の検査は問診から始まります。問診によってかなり多くの情報を医師に伝えることができ、その後の検査に役立てることができます。痛みが出たらまずは整形外科を受診して腰痛の原因を知り、適切な対処を行いましょう。

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