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ヘルニア

FBSSって何?ヘルニアの手術前に知っておきたい3つのポイント

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みなさんはfailed back syndromeという言葉を聞いたことがありますか?椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などで手術を検討したことがある人や、手術を受けたという人では事前にドクターから説明を受けたという人も多いでしょう。また、実際にfailed back syndromeとして今も症状を抱えているという人が読まれているかもしれません。

 

椎間板ヘルニアの手術や脊柱管狭窄症の手術で起こるケースとして挙げられるのが、手術をしても症状に変化がないということです。患者側としては身体の構造よりも症状の改善が何よりの指標となるので、意味のない手術だったということになってしまいますね。今回はヘルニアなど手術後の症状について、failed back syndromeの概要や原因など知っておきたいポイントを紹介していきます。

failed back syndromeとは

まずはじめは、failed back syndromeとはいったい何なのかについてみてきましょう。failed back syndromeの概要を挙げていきます。

FBSSとも言われる

failed back syndromeとは、脊椎関連の手術の後に症状の改善がみられない場合や悪化してしまった場合の症状の総称とされています。脊椎手術の失敗症候群や腰椎術後疼痛症候群などの日本語が当てられます。failed back syndromeもしくはfailed back surgery syndromeと言われ、FBSSと略して呼ばれることもあります。

 

冒頭でも述べたように、椎間板ヘルニアの手術をしたけど痛みやしびれといった症状が変わらなかったもしくは悪化したということは聞いたことがある人も少なくないのではないでしょうか。手術自体がリスクでもあるので、せっかくリスクを負って手術しても症状が改善せずに日常生活で気になるようでは意味がありませんね。

およそ10~40%と言われる

腰椎の手術には、椎間板ヘルニアであればヘルニアの摘出や除圧などが挙げられます。脊柱管狭窄症も同様に除圧が行われる場合や、腰椎の構造に問題があれば削ったり固定をすることで解消を図ります。これらが主なものとして挙げられますが、このうちの10~40%でfailed back syndromeが起こるとされているのです。

 

調査結果に幅がありますが、数字にすると多い印象を受けるのではないでしょうか。ヘルニアなどでは、手術をしたけど原因が他にあったというケースがよく言われていますね。腰痛という症状の難しさが表れているとも言えますが、実際に自身に起こるとなれば誰でも避けたいでしょう。

 

ヘルニアの治療については下記も参考にしてみてください。

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failed back syndromeの原因①手術ミス

failed back syndromeについて、おおまかには理解してもらえたでしょうか。ここからはfailed back syndromeの原因についてみていきたいと思います。failed back syndromeの原因としてまず挙げられるのは、手術のミスです。

手術の失敗とは

failed back syndromeの原因として手術の失敗が挙げられますが、手術の失敗とは完全に原因を取り除けなかった場合が挙げられます。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を例にすると、椎間板内や脊柱管の圧力が完全に取り除けなかった場合などです。圧力がかかる状態が続くことで、症状が変わらないということですね。

 

100%の成功というのは残念ながら無いので、いくらかの割合で手術が失敗に終わるケースが出てくるのは当然とも言えますが、100%を求めてしまうのが心理でしょう。2回目の手術で改善する場合もありますが、繰り返しの手術でも残る場合もあり、原因が複雑に絡んでいると余計に残りやすいということも事実です。

 

心因性腰痛について下記を参考にしてみてください。

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手術中の操作で症状が起こることも

手術自体は成功したとしても、症状が残る場合もあるようです。この場合は残るというよりは、新しく起こるといった方が正しいのかもしれません。神経はとても繊細なので、手術などの操作時に触れたり何らかの影響を受けるだけで症状が起こることがあります。このことは椎間板ヘルニアなどの手術に限らず、その手術でも有り得るので聞いたことがある人もいるでしょう。

 

また、筋膜など身体は張力を保っている部分もあるので、切開やその後の傷口の瘢痕によって張力バランスが変わり、症状が起こる場合も考えられます。侵襲が大きい場合、つまり身体組織の破壊が大きくなってしまうような手術の場合にはfailed back syndromeのリスクも高いということですね。

failed back syndromeの原因②誤診

failed back syndromeの原因として次に挙げられるのは、誤診です。誤診と言うと昨今ではとても大きな問題のイメージですね。

原因の追及

先に紹介したヘルニアのリンクにも載っていますが、画像所見と実際の症状には関連があまりみられないとされています。つまり、画像検査によってヘルニアがあっても、現在の症状がヘルニアからきているのかそれ以外の原因からきているのかをはっきりさせる必要があるということです。画像検査でヘルニアが認められても、何の症状も呈していない人もいます。

 

近年ではきちんとヘルニアと症状との関連が明らかになってから手術がされるようになってきていますが、診断の面ではレントゲンなどが煩雑に使われているのも事実のようです。トリアージ的に使われて経過観察になるということも取り上げられており、ガイドラインでの推奨と臨床現場とのかい離が起こりやすい部分でもあるようです。

手術の失敗と重なる部分も

先に挙げた手術の失敗と重なる部分もありますが、完全に原因が取り除けなかった場合においては、手術前にしっかりと把握できていなかったということが挙げられています。脊柱管狭窄症などでは、脊柱管の圧力を下げるために手術を行うと先に述べました。この除圧が、中心部と外側部の両方をしなければならない場合に片方だけで終わってしまったという場合などが挙げられています。

 

このようなケースから2回目の手術など複数回行うことになってしまうこともあるということですね。セカンドオピニオンを求めるなど、手術前にしっかりと納得した状態で受けることが重要とされています。

心因性疼痛との関連を解決できる日は来るのか

failed back syndromeについてみてきましたが、最後は腰痛という症状の難しさについて少しみていきたいと思います。ありふれた症状である腰痛ですが、痛みというのは必要なものでもあり、とても厄介なものでもありますね。

本当の原因を明確にすることが難しい

腰痛の原因は、急性期であれば比較的はっきりしており、組織の損傷や炎症などですね。そしてその場合には痛みはサインとして必要なものでもあります。しかし、急性期を越えるとストレスなど心因性の原因も加わって複雑になるとされています。

 

慢性的な痛みはサインとしての役割ではなく、痛み自体が病気化してしまう場合もあるということです。どれか1つに絞ることができれば対処も楽ですが、様々な要因に対してアプローチしていく必要があるということですね。

failed back syndromeも同様

failed back syndromeの場合も同様で、例えば手術後に症状が変わらないのはここまで述べてきたことが原因かもしれませんし、心因性の原因があるのかもしれません。実際に膝の手術では、術前の疼痛を強く訴えるケースでは、術後も痛みが残りやすいということが明らかにされています。

 

しかし、簡単に心因性として片付けてしまうこともまた危険ですね。しっかりと原因が把握できていないことで不完全な手術になってしまっている場合もあるためです。痛みの分野と関連して総合的にアプローチしていくことが推奨されている現在ですが、このようなジレンマを解決できる日が来るのかということが言われています。

まとめ

今回はヘルニアなど手術後の症状について、failed back synの概要や原因など知っておきたいポイントを紹介してきましたがいかがでしたか?原因を明らかにすることや、必ず納得した上で手術は受けるようにし、症状や治療を主体的に考えていきましょう。

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